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記憶 2

Category: 日記  

彼は続けた。
「記憶の元になる情報、これは慎重に選んでいかないといけないよ。」
「それはどういうことだい?」
「情報の量は年々爆発的に増え続けている。それは巷のハードディスクの容量をみれば一目瞭然だよね。」
「そうだね。」
ハードディスクという言葉が突然現れたので面食らいながらも頷いた。

「情報量が増えても情報を処理する僕らの脳みそ、時間は変わらない。また、ジャンクな情報や広告などの受け身の情報も増えている。」
「確かに。電車の中吊り広告やテレビCMなんかはいい加減にして欲しい時もあるね。」
なんだか広告という情報が僕らの安らかな生活への侵入者に思えてきた。

「そんな環境の中でどう情報を処理していくか、それが僕らが幸せに暮らしていくために、重要じゃないかと思うんだ。情報に溺れて身動きが取れなくなる便秘のような人や、沢山の情報を消化しきれずに下痢のように情報を垂れ流している人もいる。」
「情報が僕らを不健康にしているってこと??」
ハードディスクの次はお通じの話だ。

「そうかもしれないね。少なくとも不健康に感じている人は、その社会を変えていくか、その社会から抜け出すか、はたまた自分が進化していくかが必要になっていくと思うんだ。」

僕は振り返ってみた。
新たな情報に出遅れないように携帯ばかり気にしている自分。一時間に一度は携帯をいじっている。
意図もなく、だ!

子供の時のように、今、この瞬間に集中できていない自分がいることは確かだった。
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 2012_11_28





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